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レス数が1000を超えています。残念ながら全部は表示しません。
IP パケット − はるかなる旅
1 :
1
:01/11/10 15:20
おれの名は IP パケット。
生まれは東京都内のあるビルの中。
これから太平洋を越えて、某米国企業のメールサーバまで、
長い航海のはじまりだ。
2 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/10 15:21
>>1
最初におれの生い立ちを話しておこう。
聞いたところによれば、そもそものおれの出自は
はるか遠い祖先にまでさかのぼるらしい。
そこはこことはまったく別の世界で、
おれなどには到底想像もできないような、
巨大な情報がいくつも飛び交っている所なのだそうだ。
3 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/10 15:21
>>2
そのうちの情報のひとつが、ある時突然分裂しはじめた。
これはおれの意思を超えた所で起こったことであり、
何者かの意図によるものらしいのだが、これについてはあとで
気が向いたときにでも説明しよう。とにかく、
おれもまた、その分裂した情報の末裔であり、おれの中にも
その情報のなにやら重要な一部が埋めこまれているという話だ。
4 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/10 15:22
がんばれ。途中でロスせんようにな。
5 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/10 15:23
>>3
おれの生みの親の詳細については、そのうち誰かが
明らかにしてくれるだろう。兄弟は沢山いたが、
何人かは目的地に着く前に力つきたらしい。
おれもそうならないという保証はない。しかし、
進む以外に選択肢はないのだ。
6 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/10 15:25
>>5
おれが最初、カーネル内でいくつかの祖先から分化して
はじめて目をさましたとき、あたりは真っ暗で何もなかった。
手さぐりで一本道を歩いていくと「eth0」と書かれた出口があり、
そこから外へ出られるようになっていた。
7 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/10 15:27
>>6
外に出たおれが目を慣らして最初に見たのはスイッチングハブだった。
となりには Windows2000 から生まれたらしいパケットがおり、
しきりとこちらを威嚇していた。
やつのあの目つきはとうていまともな育ちとは思えない。
おれはやつを無視し、そのハブをくぐった。
8 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/10 15:29
>>5
長い旅路に俺は自分自身を見つめなおした。
自分自身に何が刷り込まれているか。
「IPってオイ板違いだボケ!せいぜい通ギがいいとこだろ」
なんだか掲示板の書き込みのようだ。
長い旅路は何処まで続くのだろう
9 :
1
:01/11/10 15:33
つーかこれ以上考えてないんで、あと誰か勝手に続けて下さい。
TCP層あたりのストーリーをもうちょい補間したほうがいいかな。
ネットワーク屋さんに続けてもらうと面白そうなのだが。
ルータやゲートウェイでちょっとした事件が起きる、とかでもいい。
10 :
1
:01/11/10 15:36
>>8
いや本当は向こうに立てようかと悩んだけどさあ…
IPパケットレベルの話だとこっちかなって気がしたのよ。
オレこっちの住人だし。まあいいや。おもしろくなかったらごめんな。
11 :
8
:01/11/10 15:42
>>8
君がここの住人でもココになんでも立てて良いわけないだろ
ジャニやモムまで立てる気?
12 :
通りすがり
:01/11/11 00:45
いや、おもしろい。続き希望。
13 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/11 02:50
>>7
続いて現われたのは部署内のファイルサーバや
ゲートウェイがつながる基幹スイッチだ。
そこにはSolarisから来たと思われるパケットが
沢山たむろしており、何やらしきりと囁きあっていた。
彼等はきちんとした身なりをしており、貧乏な家に
育ったおれとは明らかに違っていた。
「なあ、聞いたかい? ついさっきまでこのサイトのアホ管理者が
設定を間違って80番ポートを閉めてたって話だ」
「本当か? またなんでそんなことしたんだ?」
「なんでもプロキシの使用を強制しようとしたらしい。馬鹿な奴だ。
いまごろゲートウェイの外側には大量のアメ公達の死体がころがってるぜ」
14 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/11 02:56
>>13
「それで、その管理者はまだ設定を調整してるのか?」
いつのまにかおれは彼らにそう聞いていた。
連中は一瞬、うさんくさそうにおれのほうを見ると
よそよそしげに
「いいや」
とだけ答えた。
プロキシの使用を強制するような奴なら、とうぜん
特定マシン以外からの外向きsmtpも禁止しているはずだ。
おれはその管理者が間違って25番を閉めていないことを
祈るしかなかった。
15 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/11 03:07
>>13
と、そのとき。
突如ファイルサーバーから大量のパケット群が放出され、
奴等がものすごい勢いでこちらに向かってくるのが見えた。
2049番出身、UDPだ。誰かが NFS経由で巨大なファイルコピーを
始めたとみえる。ここで群衆に流されてしまったら終わりだ。
もしかすると次のハブまでもたどり着けないかもしれない。
おれは身がまえた。
(IPパケットのくせにEthernetハブを意識するのは
変かもしれませんが、そこらへんは勘弁してください)
16 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/11 03:13
まちがえました。
>>15
は
>>14
のつづきです。
このあとまだ考えてないんで落ちます。
次はゲートウェイ内で厳しいセキュリティ検査、といったところを
予定してますが、どなたかが続けていただいてもかまいません
(それを期待してるんですが)。
17 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/11 03:21
面白いので、あげたい。あげつづけたい。
18 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/11 03:37
>>11
ページに表示されるスレッドが 16 に増えた(?)ことだし
一つくらい小説スレあってもいいんでないの。
19 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/11 14:47
終了
20 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/11 21:48
>>19
面白いスレなのに終わらせるなヴォケ。
厨房にとっては読むことによってネットワークの学習にもなるぞゴルァ
21 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/12 02:06
再開
22 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/12 18:38
>>13
>>14
洩れここんところ読んでて、映画「トロン」のワンシーンが頭に浮かんだよ。
面白いから続けてよ。
23 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/12 20:30
はっきり言おう。
俺はこのスレでIPを勉強しようとしている厨房だ。
と、いうわけで、1さん、お願いしまーす。
ほんとおもしろいっす。
(解説もあると助かるんすけど、そこまでお願いしちゃ、えへえへ、
すんません。でも、本編だけでも続けてください。お願いします。)
24 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/12 21:28
おびただしい量の,パケットが群れをなしていた.
そのとき,目の前に迫るハブの内部で前方のパケットが止まったよう見えた.
やばい.
一瞬のうちにそのパケットのからだが引き裂かれた,
そして続くやつらが次々に消滅していく.
ハブに負荷がかかり過ぎてるんだ.
くそ.おれはつぶやいた.
25 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/12 21:44
消滅はおれの少し手前で止まった.
あやういところだった.
おれのすぐ前にいたやつがほっとした顔をしている.
ゴッソリ消えていったNFSパケットのうちの一人だ.
おれは,同情はしなかった.
だいたいUDPってやつは,いつだってがむしゃらだ.
道幅ってものを考えていない.
まあいい,おれは気を取り直して進んでいった.
26 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/12 23:02
>>23
>>1
これに反対してる人は何も内容に反対してるんじゃないよ
面白くないとか糞スレとか言ってるんじゃない。
ココの住人のカナリの人は通信技術やLinux、WinやMACとか
UNIX板と併用して板を回ってる。
分野ごとに振らないととんでもなくなる
反対は通信技術板の立場を重んじてる発言と取った方がいいね
まさにこのスレッド立てないであそこを何に使うの?
27 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/19 23:14
>>26
しかし、あんたは2チャンごときで官僚ごっこで、結局、
何も生み出していないのでは?
1さん、出てきて続きをしてくれ。俺はずーっと待ってんだ。
28 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/19 23:30
>>26
俺は糞スレだと思うけど(笑)
あ、「じゃあ無視しろ」とか言わないでね。
無視すべきスレについつい余計なことを書いてし
まう典型的2cherなので。
29 :
ななーし
:01/11/19 23:57
うーん、どっちでもいいからはやく続きが見たいage。
30 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/20 01:42
忙しいのでネタ考えてる時間がないのだ。ごめんね。
まあ続かなくなったらロストしたと考えてよ。
31 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/20 21:34
エンディングは↓で晒されるということで...
http://lcamtuf.coredump.cx/mobp/
32 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 00:12
>>31
おもしろいページですね。
でも、われらのパケット君の末路としては悲惨なような。
ハッピーエンド希望です。
(希望が多くてすみません。あくまで希望です。)
33 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 00:36
BLAME!風な感じで、とて
34 :
名無しさん@XEmacs "Civil Service"
:01/11/21 01:07
も
35 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 08:06
おれはもはや1hop前のおれではない。
IP masqueradeというやつに、出自を書き換えられて
しまったのだ。
新しいヘッダによると、おれの生まれは
おれを書き換えたノードになった。
……ちっ、あいつ、おれのポート番号まで書き換えやがったな。
もっとも、こいつを変えてくれなけりゃ、返り道に
迷ってしまう。このポートに届いた返事は、もとどおりの
アドレス/ポートに書き換えられて、何もなかったかのように
おれの本来の生まれ故郷に届けられるんだから。
おれの兄弟たち――つまり同じセッションのパケット――も、
同じポート番号に書き換えられてるはずだ。
パケットの転送に徹すべきルータが、おれの中身まで
イジるなんてことは許しがたい。しかし彼らも
本望じゃないんだろう。IPアドレスが足りないから
仕方なく小細工を繰り出しているんだ……。
おれはそう自分に言い聞かせて、next hopに進んでいった。
36 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 12:32
>>35
ルータを出ると、おれはFDDIの中にいた。
10年ほど前まで、この接続の100Mbpsという速度はそれこそ
信じがたい速さのように思われていたらしい。
しかし、時代は変わった。
おれが見たのはいたるところ老朽化し、
弱々しいトークンが悲鳴をあげて空中分解している世界だった。
彼らは死ぬ間際に、光をとびちらせて散っていく。
その光があたりを現実離れした幻想的な光景に仕立てあげている。
37 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 12:52
>>36
おれは考えた。
パケットというのは因果なものだ。
おれのように地の果てまで行かされるものもあれば、
あのおれの生まれた部屋から一歩も出ずに一生を終えるものもある。
長い旅の途中で行方不明になるものもあれば、
目的地に着いた途端に撃ち殺されるものもいる。
そういえばおれが出発するとき、別の口にいた
ループバックのパケットが言った事を覚えている。
彼は U の字に曲った道をゆっくり歩きながらこう言ったのだった。
「おまえはなぜそんなに遠くまで行こうとするんだい?
パケットにとっての幸せは到達距離じゃないよ…
自分がどれだけ必要とされてるかってことさ」
確かに、ループバックの連中は幸せなのかもしれない。
彼らはほとんど必ずといっていいほど受け入れ口がある。
それに対して、おれは明日をも知れぬ身だ。
だが、おれは死ぬ場所も死に方も決まっているような安全な人生は
ごめんだ。それが生まれつきのオレの性分なのだから。
38 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 13:01
>>37
FDDIのまばゆい光にも目が慣れたころ、
ようやくおれは次の目的地についた。
どうやらそこはまたもルータらしかった。
その設備もまたFDDIに負けず劣らず古いものらしく、
検査管はもう働きざかりを過ぎたと思われる初老の男だった。
39 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 13:05
>>38
おれはいささかぐったりしていたので、
早いところその場を切り抜けたかった。
しかしおれがそこに入ったとたん、その検査官の目つきは
すぐに厳しいものになった。
やれやれ、面倒臭いことにならなきゃいいが。
40 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 13:18
>>39
その老人はおれを上から下まで見まわすと、
「ふむ、SYN ではないようじゃな? だとすると PENANCE か(注1)。。。」
などとわけのわからない独り言を口走っていた。
「IDを見せてくれんか」
おれは黙って自分のIDを見せた。
正直、こういう雰囲気の中で会話をするのは得意じゃない。
その検査官はしばらくのあいだ鋭い目つきで
おれの顔とIDを交互に見比べていたが、やがてこう言った。
「開発部から来たじゃろ? 申しわけないが、出所記録をつけさせてもらう」
「私は 25番行きです。怪しいものじゃありません」
「わかっておる。じゃが上からの命令でな」
老人はおれの ID を写しとりはじめた。
年のせいか手が細かく震えている。
- 注1: /usr/src/linux/net/ipv4/ip_fw.c 参照
41 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 13:36
>>40
「今までだいぶここで止められたんですか」
「ああ、25番はおまえさんの所じゃないがね、一時期、急に増えた」
その場所は薄暗かったので、奥になにがあるかはよくわからなかった。
だが、向こうの明かりが漏れているドアからわずかに見えかくれする破片。
あれはまちがいなくパケットの死骸だ。それも、うちの会社の出身の。
うず高く大量に積み上げられている。ここに来た違法パケットが
どういう扱いを受けるか、おれは知っていた。
おれは、しばらく顔を伏せて黙っていた。
老人もおれに気づいたのか、向こうを一瞬見たあと、
顔をあげて言った。
「おまえさん、わしのことを無慈悲な鬼と思っとるじゃろ。
我々とて身内を殺すのがいいこととは思わん。
だが、これも勤めじゃて」
42 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 13:42
>>41
老人は哀しげにそう言うと、立ち上がっておれに ID を返した。
「ここからもうひとつルータを越えると、そこから先は
完全に我々の管轄ではなくなる。本当の『外部』じゃ。
そこではもう誰もおまえさんのことなど知らんし、おまえさんを
気づかってくれる者もおらんだろう」
そう言っておれの背中を軽くたたきながら、
老人はおれを出口まで送った。
「本当は何か気のきいた台詞でも言って送り出してやればよいが、
そういうのは苦手でな。おまえさんもそうじゃろ」
43 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 13:46
>>42
おれはそのとき始めて、今までいた世界が安全な、
保護された場所にすぎなかったことを知った。
本当の苦難はこれからなのかもしれない。
44 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/21 14:00
てゆうか、自分で読み直してもなんか酔いすぎてるな。逝ってくる
45 :
ななーし
:01/11/21 17:02
>>44
いや、とっても(・∀・)イイ!!です。
もっと続けて欲しい...
なんか多摩通信を思いだしたよ。
http://tamacom.com/~shigio/comp/index-j.html
46 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/23 00:19
おもしろい
学校で丁度この辺やったりしました
サパーリわからなかったけど
47 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/23 01:00
筒井康隆の、「最後の伝令」に雰囲気が似てる気がする‥‥
48 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/23 02:05
読ませるね。すごい面白い。
銀河鉄道 999 を想い出した。無機質な世界の擬人化が上手い。
続きをお願いします。
49 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/24 13:22
我々は1が何故このようなスレを立てたのかという疑問を解決
するため1の故郷へ向かった。
「まだ日本にこんなところがあったのか…」
思わず口に出てしまった言葉を同行した上司に失礼だと咎められた。
小人が住むような小さな家、ツギハギだらけの服を着る住民たち、
そして彼らは余所者で身なりのいい我々を監視する様に見詰めている。
高度成長だの、神武景気だの、オリンピックだので浮かれていた我々は改めて
1の故郷の現状を噛み締めていた。ボロ屑のような家に居たのは老いた母親一人
我々を見るなり全てを悟ったのか、涙ながらに「息子が申し訳ありません」と
我々に何度も土下座して詫びた。我々はこの時初めて1を許そうと思った。
誰が悪い訳ではない、貧しさが全て悪かったのだ。我々は1の母親から
貰ったキムチを手に、打ちひしがれながら東京へと帰路についた。
50 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/24 19:40
s/1/49/ge;
51 :
名無しさん@お腹いっぱい。
:01/11/24 20:03
>>49,50
ごめん、邪魔
消えてくれ
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